2.ツアー登山をぶっ飛ばせ!! |
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何とかならんかい、ツアー登山!!
それ自身は山に詳しいガイドの元に行う登山形態として、むしろ特に初心者には好ましいと言える。
本場ヨーロッパアルプスならごく当たり前の登山形態でもある。
本来なら正しい知識も身に付くだろうし、技術の習得にも好都合なはずだ。
っがしかし、同じアルプスでも日本の中部山岳や百名山に数えられるような有名山では、どうみてもおかしなパーティーに出会うことがある。
これまで筆者が出会った数え切れないほどのツアー登山と思しきパーティーは、総じてそんな首を傾げたくなるようなケースが多かった。
谷川岳や尾瀬では、総勢100人前後になんなんとする巨大パーティーに出会ったこともある。
もちろん学校の集団登山とかではなく、一般中高年登山者達の巨大ツアーである。
大雪山裾合平では4〜5人の中高年女性が今を盛りと咲くチングルマを踏み、ハイマツ帯にドカドカと入っていった。
どうやら用足しのようだが、近くにいた同行ガイドはアッチ向いてホイ状態。
同じく旭岳では視界10数mのガスの中、まったく空荷の登山者5〜6人を一人のガイドが案内する様子も見た。
これらは、たまたま悪い例を見て印象に残ったとも思える。
しかし、単にマナーや危険と言うだけでなく、一般登山者にとって別の迷惑?行為も甚だしい場合がある。
一例としてこんなのはどうだろう。
それは北海道や東北など山小屋が必ずしも整備されていない山での状況であり、初めから避難小屋利用を前提にツアーが組まれていることである。
トムラウシ山に近くシーズン中混むことで有名なヒサゴ沼避難小屋など、そもそも無理しても40人程度の収容人員の小屋に、いきなりツアー客20〜30人が入ったりする。
複数のツアーが重ならないよう企画者側の申し合わせが有るのかどうか知らないが、もし同じ日にそんなツアーが2〜3重なったらどうするのだろう。
もちろんそこはツアー以外の一般登山者も多く泊まる小屋だ。
利尻山も似たような状況と聞く。
そこで、筆者も考えた。
こんな提案はどうだろうか? |
1. |
避難小屋利用のツアー登山全面禁止。
複数日にまたがるツアー登山は全員テント泊に限定すべき。 |
2. |
ガイド一人にツアー客最大5人までとする。
1パーティーはガイド二人を入れて最大10人までとする。
ガイドの目が届き責任の持てる範囲はこの程度の人数が限度だろう。 |
3. |
登るのが目的ではなく、山を知り楽しむことを目的とする。
悪天をついて無理して登るより、知って楽しんで時に残念と思っても、それで潔しと思うべき。 |
4. |
ガイドの判断により登山中止となるリスクも周知徹底する。
山では天候の運もツアー料金に入ると承知するべき。 |
5. |
旅行社(営利企業)主催のツアー登山原則禁止。
山岳会など非営利組織(ガイド個人への謝礼は別)が企画運営し、ツアー参加者は全員スカイダイビングやハンググライダーに匹敵するような高度な保険加入を義務づける。
たとえツアー登山であっても基本的に登山中の行動は自己責任である。
事故など発生時に責任の所在など問題となろうが、非営利が原則となれば保険の加入時にそれらを含めた契約を行うようにしてはどうか? |
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新規追加 2003年 9月 1日 |
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