聖火リレー 9801 No.4
記者 : 「急に呼ばれましたけど、どうしました?」
天野 : 「長野五輪の聖火リレー見たろ。おまえもジャーナリストの端くれなんだから、どう思う。」
記者 : 「どうって・・・・?」
天野 : 「あれさー、みんな疑問に思ってるんだろうけど、ランナーはどういう経緯で選ばれてるわけ?」
記者 : 「さあー?」
天野 : 「さあーじゃねえよ。
全国に名の知れた有名スポーツ選手が、あるいは無名でもいいや、とにかくスポーツ選手が出身地の代表としてその地方で走るんだったらまだわからねえわけじゃねえよ。ただ、あのタレントだとか歌手が取り巻きの連中と走ってんのはどういうこと?いったい誰が決めたんだ?どう見たって何の脈絡もない所でなぜ走れるんだ?おかしいだろうがー。」
記者 : 「まあ、そうですよねえー」
天野 : 「俺だってさあー、走れるもんなら走りてーよ。こう見えたって陸上やってたんだから。」
記者 : 「あっ、そうなんですかー」
天野 : 「もちろんテレビで見ての話だから、マスコミが名もない一般ランナーを放送するわけはないわな。当然話題性のある有名人ばかりが取り上げられるのもわかるよ。全体のランナーからみればたぶん有名人は極わずかなんだと思う。
だけどさー、機会があれば走ってみたいって奴はいっぱいいるわけでさー、なんで平等にチャンスが与えられねんだよ。おかしいじゃねえかー。
各地で走ってみたいって奴を募って、抽選で公平に決めるべきだろ。おまけに持ったトーチが貰えるとなれば一生の記念になるじゃん。」
記者 : 「あのトーチってんですか?あれが貰えるのはいいですよねえ。」
天野 : 「何千本もあるんだからあまり希少価値はないだろうけど、それでも10年も経てばちょっと自慢だよな。そういう機会が誰によって奪われてるのか、マスコミはしっかり追求しろよ。
そんな小さなことを、と思われるだろうけど、われわれ一般人の目の届かないところで秘密のうちに決められるということがどうしても気に入らねえよな。
タレントなんかさー、プロダクションから関係者に相当な裏金がわたってんじゃねえのか?誰だってそう思うだろ。
どこかの番組で司会をやってるような元スポーツ選手やタレントが走れば、そういう特集をそのテレビ局がやったりとかさー。おい、番組宣伝でいくら出したんだよーってな。
地方の自治体や関係者がさー、自分の県や団体をマスコミに取り上げてほしくて、わざと名のとれる有名人を呼んだなんてな。
今回のような長野五輪に限らず、新曲や映画の発表間近のタレントがやたら出てきたり。どう見たって怪しいじゃん。
もしそう言われたくなかったら、はっきりその経緯を白日の下にさらしてみろよ。」
記者 : 「きびしいですねー」
天野 : 「あたりめーだよ。金や権力にものをいわせて平等に与えられるべき権利が失われていたとしたら、誰だって頭にくるだろうが。」
記者 : 「まったく」