ハードロック   980501  No.09

記者 : 「天野さんは知る人ぞ知るオーディオマニアとして有名です。今回はその辺の話をお聞きしたいと思います。」

天野 : 「まあ、普通の人から見たらマニアと呼ばれる方なんだろうなあ。部屋まで含めたら車が5〜6台買えるくらいの投資はしてるからね。ま、いい音楽を少しでもいい音でっていう結果だから、自分にとっては当たり前の投資なんだけどね。」

記者 : 「僕たちの間では何でも聴くことでも有名ですよね。」

天野 : 「まあね」

記者 : 「難しいのは苦手なんで・・・・、前回ポップスだったから今回は・・・・、たとえばロックとか?」

天野 : 「じゃ、またうけねらいでハードロックだな。」

記者 : 「はい」

天野 : 「まず俺の子供の頃は・・・・、今思うとやっぱりリッチー・ブラックモアが神様的存在だったな。「ディープ・パープル」っていうブリティッシュ・ハードロックのリードギタリストでね。ただ残念ながらビートルズなんかもそうだけど、ほんとの全盛期を知ってるのは俺たちよりもう少し上の世代で。
その当時実際にリアルタイムで知っていたのは、いくつかの有名曲とそのグループ名だけだったんだよね。昔はみんなFMからのエアチェックだったからほとんど聞き流しっていう感じだった。それが何年か前から久しぶりにCDなんかで当時の曲を聞き始めちゃった日にゃーあなた。あらためて再認識したと言うか、最高だよなあ。」

記者 : 「・・・・・・・・」

天野 : 「だから実際に細かいバイオグラフィーを知ったのはそれからなんだけど、同時期に活躍したレッド・ツェッペリンやその後のバン・ヘイレンなんかと比べても、やっぱり俺の中ではパープルがちょっと抜きん出たっていう感じだな。ハードロックのギタリストとしてはマイケル・シェンカーやジェフ・ベックなんかも好きな方なんだけど、リッチー・ブラックモアはちょっと別格ってとこ。
すごい早弾きなんだけどメロディがしっかりしてるんだよな。破綻がないっていうか。その意味じゃベックなんかも同じだと思う。ハードな曲もバラードもまったく不安がないっていうのか。有名な「ブロー・バイ・ブロー(アルバム名)」なんか聴いてるとよくわかるよ。もっともクラシックと同じで小難しいのが得意の評論家先生が言う、「ロック本来のスピリット」っていうものからしたらちょっと逆かもしれないけどね。
とにかく自分の中ではすごく心地いいんだよな。」

記者 : 「・・・・・・・・」

天野 : 「あっ、そうそうもう一人。デイブ(デビッド)・ギルモアを忘れるわけにはいかねえなあ。
ハードロックとは違ってプログレッシブになるんだろうけど、今でも活躍しているピンク・フロイドのギタリストで、あの泣きのギターは好きだねえ。もう1時間くらいずっと聴き続けてもいいなあと思うくらい。「ファイナル・カット(アルバム名)」の後ロジャー・ウォータースが抜けちゃってどうなるんかと思ったけど、幸いギルモアがリーダーとして戻った時にはほんとに嬉しかったよねえ。この前の「対(アルバム名)」なんか未だに愛聴盤で何度聴いたかわからねえよ。ラストの「運命の鐘」なんか「ウォール(アルバム名)」の「コンファタブリー・ナム」以来の傑作といっていいよな。発売からもう何年も経つけどそろそろ次のアルバム出すんじゃないかという噂もあるらしい。期待しちゃうよな。」

記者 : 「・・・・・・・・」

天野 : 「どうしたい。やけに静かじゃねえか。」

記者 : 「あの、全然わかんないんですけど?。・・・・前、王様が「深紫伝説」でやったやつでしょ。そこまではわかってるんだけど。」

天野 : 「あっ、そう・・・・」

記者 : 「こんなこと言っちゃ失礼ですがちょっと古すぎて。それって70年代の話でしょう。ぼくなんかまだよちよち歩きですよ。」

天野 : 「そりゃそうだなあ。かと言って俺も最近のはそんなに詳しくねえからなあ。今はラップなんかのハウスものがはやりなんだろう。知り合いで好きな奴はいたけど・・・・?。
次はガラッと変えて「ヴェルディ」や「ワグナー」なんかどうだ?。どちらかと言えばそっちの方が得意分野だからな。まあ、どっちみち知らねえだろうけど。」

記者 : 「やだなー、サッカーくらい知ってますよー。」

天野 : 「・・・・・・・・」

 

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