1999年はこうなる  990110  No.20


記者 : 「1999年も明けて1週間、早くも色々騒がれてますよね。そこで唐突ですが20世紀最後の年として今年はどんな年になると思いますか?。」

天野 : 「20世紀は2000年までだよ。だからあと2年弱。」

記者 : 「あっそうか。じゃあ・・・・1000年代最後の年として一言。」

天野 : 「今年はねえ、何てったって楽しみは7月までだよ。
俺もノストラダムスに乗って何か流行らそうかと思ったけど、あほらしいからやめた。でもTVのバラエティーなんかにしちゃこんなにいいネタはねえからな。湾岸戦争の時タケノコのように出た軍事評論家みたいに、これから半年の間ノストラダムスが賑わしてくれると思うねえ。いやー楽しみ楽しみ。」

記者 : 「そういう言い方って一部の人にとってはかなり反感買いませんか?。」

天野 : 「だってまともに信じてる奴ってどれくらいいるの?。俺なんかどう見たって後ろに金があるようにしか思えねえけどなあ。面白可笑しく話題を提供することでしっかり稼いでんだろ。もし本気だったら7月までにそんなに金残してどうすんだよ。人類滅亡とまでは行かなくてもそれに近い災難が起こるとは多くが言ってるんだからさあ、いくら金残したってどれほどの意味があるの?。やっぱり金蔓として利用してるとしか思えねえよな。まさに千載一遇のチャンスってさあ。」

記者 : 「まあ確かにノストラダムス研究家って、あと半年って言うわりには随分のんびりしてますもんねえ。ほんとにあと半年の運命だって信じてたら、とてもTVや雑誌に出てるどころじゃないでしょうからね。」

天野 : 「そう言うこと。
商売になるからやってるわけで、7月過ぎには今度はなぜ予言が外れたのかってTVも雑誌も大騒ぎするよ。またこれでしばらく食っていけるぞってな。もうバレバレなんだからさあ。やっぱり口が達者な人はいいよ。そのうちその時期に世界のどこかで起きた自然災害や事件に当てはめて、実はこれが予言の正体だったなんて言い出すんだからさあ。もうわかってるって。 それとも次の予言を探し出して新たな話題作りでもしちゃうか?。」

記者 : 「まさに目に浮かぶ光景とでも言いましょうか。僕も全然信じてないから基本的に同感です。」

天野 : 「珍しい、考えが一致したねえ。
それで真面目な話すると今年はねえ、もう一度円高誘導で100円割れするんじゃねえかなあ。たぶん90円台、ひょっとしたら80円台もありうる気がするな。アメリカの景気がもう去年後半から止まっちゃってるだろ。今日(1月7日)現在で株価が最高値を更新したりしてるけど、ちょっとこの株バブルは怖いよね。カーブの描き方なんか日本のバブル時のそれにそっくりだもんな。普通に考えたら7000ドル台後半から精々8000ドル台前半が天だって。1万ドル直前あるいは前後でドーンと下げる可能性が高いと思うな。頂点の現在から今後は景気そのものが減速していくと思うし、その辺はたぶん俺も大方の見方に同感だね。当然アメリカ得意の圧力外交が再燃して、日本への輸入圧力が高まるから為替は円高誘導に振れるというわけ。」

記者 : 「ほんとですかあ?」

天野 : 「さあ?。俺は専門家じゃないから勝手に言ったってかまわねえだろ。どうせ誰も相手にゃしないんだから。」

記者 : 「まあ個人的見解ってことですからね。」

天野 : 「これまた当然のことながら日本の輸出企業は一時的に株価も下がるだろう。只でさえバブル後のどん底にいる現在の日本に、更に円高とあっては実際輸出企業は辛いよね。
ところがどっこい、いわゆる国際優良株企業は前回の円高でしっかり対応方法を学習してるから、よほど大きく振れない限り結果的にはむしろ体力の頑強さが評価されるかもしれない。おそらく勝ち組・負け組と二分化されるだろうけど、ここは勝ち組に下支えをしてもらう。おまけに輸入価格が下がることにより案外消費者心理を刺激したりして、国の各種対策もようやく効果が現れ始める頃と重なる。結果としてこの円高が景気回復に対してプラス材料となり、逆に日本での後半は現在よりかなり株高になるんじゃないかなあと。まあそれでも17000円台後半が天だとは思うけどね。
いいシナリオだねえ。俺が去年の9月に言ったこともまんざら外れちゃいなかったろ。」

記者 : 「出ました楽観論。」

天野 : 「馬鹿野郎。
ま、しかし悲観ばっかりじゃ何も生まれねえだろ。どうせマスコミは悲観論しか流さねえだろうから、一人くらい日本の未来は明るいぞと言ってやりてえじゃねえか。確か10年ちょっと前、21世紀は日本の世紀って言った学者がいたよなあ。今じゃ中国の世紀ってすっかり変わっちゃってるけど、一度は期待されたんだから少しは意地を見せてみろってな。銀行と建設にちょっと不安材料はあるけど、この際悲観材料には目をつむる。」

記者 : 「いいですねえ。そのせんで行きたいですねえ。」

天野 : 「まあそれはそれとして、さすがにTVでも盛んに言い始めたのが例の2000年問題。
もう1年を切るところまで来ちゃって、とにかく頑張って対策はとるけど間に合わなかった部分は勘弁、てなことになっちゃいそう。実体がすべて公になってる訳じゃないだけに実際はどうなんだろう。以外に何も起こらないかもしれないし、とんでもないことになるかもしれない。我々一般庶民にとってはたとえば、生活に関連したところで影響が現れるかどうかってのが一番の関心事だよね。」

記者 : 「ええ、まずは自分や家族にどんな影響が及ぶのか?っていうことを一番しりたいですからね。」

天野 : 「電力もガス・水道も通信も、現在のインフラすべてがコンピュータで管理されてることは明らかだろ。はたして人間のやることだからどんなに緻密な作業を繰り返しても、それらすべてのプログラムを校正出来るとは到底思えない。パソコンだって突然のハングアップ(フリーズ)なんて毎度のことだし、そういうプログラムはなお複雑で枝葉も多いだろうからね。まして少なくても数十億個のICチップまで関わってるとあっちゃあ、手の施しようがないところも多いはず。2000年が明けた途端日本から順に世界中の国が絶句しちゃったりして。
いずれにしても今年後半にはかなり大騒ぎになると思うなあ。」

記者 : 「何を言われても、考えられることすべて=あり得ないこと、じゃないだけに困っちゃうんですよね。むしろ考えられることすべてが起こりうるし、考えもよらないことが起こるかもしれないという。」

天野 : 「まあそれでも早いうちに解ってたんだから、影響の大きい、つまりそれだけ生活に関わったところから手はつけてるはずだけどね。 逆に遊興関連は最後だろうから何か事故が起こらなければいいけどな。」

記者 : 「遊園地が危ないってことですか?」

天野 : 「うん、遊園地に限らずやっぱりこういう場合、娯楽は最後に回されちゃうだろう。特に10年以上前の機械器具を稼働させてるようなところはちょっと怖いな。あまり言うと営業妨害になっちゃうからまずいし、その方面の対策ももちろん進んでいるとは思うけどね。」

記者 : 「それと、知らなかったのですが99年問題ってのもあったらしいですねえ。」

天野 : 「らしいなあ。俺も知らなかったよ。
何でもコンピュータの中には「99」という番号に、たとえばストップ命令を行うような特別な関連づけをさせたものがあるらしい。確かに言われてみれば俺自身ワープロの文書フォルダに分類番号を付けてるけど、「01」から順に付けていって、最後はやっぱり分類不能な文書としてのその他フォルダに「99」って付けてるもんな。他のアプリケーションでも「00」や「99」は、必ず最初か最後に来るから特別なフォルダとして使ってるよ。同じようなことを昔からみんなやってたってことだよな。 まあ幸い今のところ、大ニュースになるような出来事は起こってないようだけどね。」

記者 : 「そういうわけで、今年から来年にかけてはちょっと注意してた方がいいぞってことですね。」

天野 : 「うん、やっぱり備えあれば何とかってな。」

 

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