最終更新 2008年 1月 6日 |
マッキンとくりゃー「マランツ」。 これオーディオ界の常識。←ホンマかいな? とにかくアンプ界の盟友でありライバルである(あった?)ことに疑いはない。 もっとも企業同士がそう思ってたというより、「ユーザー同士の見る目が(聴く耳が)」という意味だが。 マッキンに「C−22」「MC275」という管球アンプのスターが存在したように、マランツにも「#7」「#8B」というスターがいた。 「#7」は管球プリアンプの傑作、「#8B」は同じく管球パワーアンプの傑作である。 やはりマッキンと同じ頃に活躍した両器。 中古市場ではこちらも同じく、質が良ければかなりいい値段で現在でも流通している。 #8は出力が30〜40Wしかないパワーアンプである。 今ではトランジスタやIC1個でもその程度の出力は出る。 そんなのでまともに音なんかするの?って多くの人が感じるかもしれない。 元々その時代は高能率を誇ったホーンスピーカーの全盛時代だ。 ちなみに私の友人がこの組み合わせでタンノイの「アーデン」を鳴らしていた。 私もアーデンを使ってるからその音に関しては自分なりに知ってたつもり。 その友人のアーデン、これが何ともハートウォームな鳴り方をするのである。 その意味で高音は今ひとつ伸びてないのだろう。 まあ、今風のドンシャリ音楽を鳴らしきるとも到底思えない。 しかし、ご本人(友人)も言ってたようにこれが何時間聴いてても疲れないのだ。 小編成の器楽はしなやかに、さりとて大編成もそれなりに力強く、まったく過不足無く鳴る。 だいたい、最近のアンプは出力ばかり大きくなったが、私にはほとんど無駄なスペックにしか見えない。 普通の家庭で、特に防音もされてない普通の部屋で、普通に音楽を楽しむのなら、平均5Wも出せれば十分。 10W越えてくれば耳の負担も大きくなり、そのうちサッシはビリつき近所迷惑も甚だしいだろう。 音ではなく音楽を聴こうと思えば、ピーク出力で30〜40Wあればまずは十分なのだ。 一般にアンプ出力やスピーカーの耐入力の大きさばかりやたら気にする人が多いが、はっきり言って音楽聴こうと思うならほとんどそれらに意味は無い。 コンサートやライブでPA装置を鳴らす訳ではないのだ。 もっとも余程能率の悪い(86dB以下くらい)小型スピーカーなら100W程度はあってもいい。 まあ、古い管球アンプでドンシャリのヘビメタ鳴らす人もいないだろう。 元々海外資本であったマランツブランドは現在、紆余曲折を経ながらもフィリップス傘下として健在。⇒030315追記参照 「日本マランツ」として文字通り日本を代表するAV(オーディオ・ビジュアル)メーカー(専業ではないが)となった。 オーディオ業界は代表的長期不況業界でもある。 決して前途への予断は許さないが、世界に展開したマランツブランドが次々廃業する中、日本に展開したマランツだけが生き残ったことは大変興味深い。 管球アンプ時代のマランツと、現在の日本マランツを単純にイコールとは言えない。 しかし、以前CDが出たての頃他の有名メーカーを制して、マランツのCDプレーヤーが音楽ファンから高い支持を得たことも事実。 マランツの持つ音楽性(←大変観念的な言葉だが)はCD時代となっても、輝きを失うことの無かった証なのだろう。 |
030315追記 フィリップス傘下から離れデノンと兄弟となっていたマランツ。 そこへ今度はマッキンが養子縁組。 一時代を築き、また現在でもトップレベルの人気を誇る3社が同じ傘下となって、ホントにみんな生き残れるのかなー? 互いに競合分野も多い訳だし。これからどうなっちゃうの??? |
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