デノン?・・・いや、やっぱり「デンオン」だ! 020310 No.05
 
最終更新 2008年 1月 6日
 
「DENON」っと打ち込むと確かに「デノン」と変換される。
欧米では従来からデノンと読んでたらしい。
でも私にとってDENONはやっぱり「デンオン」なのだ。
今の人はもう知らないかもしれないけど、元々DENONは「電音」のローマ字表記なんだよね。

またまたいつもの話となってしまうのだが、現在、ピュアオーディオ産業が生き残るのは極めて厳しい。
一世を風靡した有名メーカーでも、もはや資本の移動は日常茶飯事。
あのDENONさえ例外ではなかった。
今度は何とマランツと兄弟になるらしい。
いや、それを言うなら姉妹か?

DENONは元々日本コロンビアのハード部門、特に業務用機器に圧倒的強みを発揮する一大ブランドであった。
昔々、まだレコード全盛の時代、DENONのプレーヤ回り製品は常に業界をリードしてきた過去を持つ。
一分の隙もなく安定した信頼性の塊であるターンテーブル。
たっぷり安定感のある低域に支えられ、質実剛健を地で行くような重量級MCカートリッジ。
繊細華麗な高音を持つ、軽針圧タイプの軽量MCカートリッジもあった。
ターンテーブルとカートリッジはあこがれの製品群だったのだ。
しかも海外有名ブランドほどバカ高くなく、多くは私でも手の出せる範囲の価格帯だったのがうれしい。

後にDENONはアンプでも名を馳せる。
2000シリーズ、3000シリーズの超ロングラン製品登場である。
ここにプリ&パワーの名コンビも誕生した。
カートリッジと違い、さすがにこちらは当時の私にとってまだまだ高価。
マジで購入しようか悩み続けた製品群でもあったが、結局見送った過去を持っている。
先々、後悔したことは言うまでもない。

DENONの音は一部ヘビー級カートリッジを除くと、総じて「しっとり&繊細系」であったように思う。
それは前述のアンプでも同じ。
決してパワーでゴリゴリ押しまくるタイプではない。
これはコロンビアというイメージにも一致したものであった。
残念ながらロックやジャズは鳴らしきれないかもしれない。
しかし、クラシック、特に声楽や小編成楽曲には大きな強みとなった。
ダイナミック型スピーカーよりコンデンサー型スピーカーの音色に近い、と言えば分かりやすいだろうか?

時代はやがてCDへと変化していく。
ターンテーブルもカートリッジも無くなっちゃって大丈夫かいな?
いやいや大丈夫だった。
多少時間は掛かったが、しっかりCDプレーヤでも復活を果たし、やがて超弩級プレーヤまで生み出すこととなる。
それはオーディオ総合メーカーとして、揺るぎない地歩を築いたかに思えた。

っがしかし、やはりピュアオーディオが経営的に厳しいことは否めない。
マランツという同タイプの伴侶?を得て、DENONはどうなるのだろう。
同じ資本の基、同タイプのメーカーが複数生き残れるのだろうか?
あくまで個人的にではあるが、大変憂慮している。
ホントに、ホントにガンバッテよね。
ずっと応援してるからね。
 DCD-3500G
 
030315追記
なんと、デノンとマランツの兄弟にマッキンが養子縁組。
一時代を築き、また現在でもトップレベルの人気を誇る3社が同じ傘下となって、ホントにみんな生き残れるのかなー?
互いに競合分野も多い訳だし。これからどうなっちゃうの???
 
DENONサイトはこちら ⇒ 株式会社デノン
 
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