千駄木山南稜縦走


南稜P4直下よりP5とバックに千駄木山

旧妙義荒船スーパー林道の走る郡界尾根中の普通の藪山です。しかしその林道を挟んだ南側には険しい岩峰を連ねた南稜があり、車やバイクで乗越の切り通しまで行けば事実上0分でスタート出来るという至近アクセスでした。しかし開通後間もなく各所の土砂崩れによりたびたび通行止めとなり、荒れ果てた現在のスーパー林道はすでに30〜40年通行不能状態です。筆者も最後に行ったのはまだ通行可能だった頃ですからね・・・^^;^^;
ってことで、現在どうなっているのか超久しぶりに縦走を行いましたのでご紹介致します。

 

グレード(個人評価)  H  1  2  3  4    U  /  判断基準
ルート 中野集落上駐車地→林道→旧峠道&巡視路→スーパー林道→千駄木山→スーパー林道→南稜→880m鞍部→小沢→林道終端→駐車地
総歩行時間(休憩含まず) 5時間前後(ルートファインディングが的確だった場合)
登山適期 10月中旬〜5月下旬  但し冬期は凍結と積雪量の状況による
地理院地図へのリンク https://maps.gsi.go.jp/#16/36.277623/138.687394
駐車場所 中野集落上部尾根を左に回るコーナーに1〜2台。ダート林道に乗り込む勇気あれば自己責任で!
注  記 いわゆる一般のガイドに類するような山行録ではありません。主だった各所の写真付きコメント以外、ルートファインディングの面白みを殺ぐような解説はありませんのでご了承下さい。
山行のハイライトとなる南稜そのものは単独&フリーで問題ありません。しかしルート次第では行き詰まる可能性もあり、使わない分でも細引き20〜30m程度あれば心強いでしょう。
山頂を含む郡界尾根を除き上り下り南稜とも、ルートファインディングは中〜上級レベルです。また郡界尾根を除き道標無し、テープ等マーキングのたぐいも登山用としてはまず無いでしょう。もちろん鎖や捨て縄等も筆者登山時現在一切ありません。
但し、この種の山に登る方ならご存じでしょうが写真にも写り込んでる林業用のマーキング等は良く見るもので、それらの見極めもあり盲信せず自己判断として下さい。
毎度の決まり事となりますが、自己責任にて現場での判断を願います。当たり前ながら筆者踏破ルート外、または山行者のミスルート等による事故や危険は考慮していません。
熊出没注意!! 山頂でドコモ携帯、中〜フルマークで使用可能、他社は不明。

 

2023年 3月中旬現在
 
左) 直進の上りダート林道が千駄木山方面です。
右) すぐに空が開けると送電線越しに千駄木山がチラリ。
 
左) 地理院地図(以下単に「地図」と表記)で破線の始まる登山口。
右) 植林内の荒れた道を辿ると地図黒線の小道を横切ります。(この道は途中大岩に塞がれ徒歩以外では通行不能です)
 
左) わずかに上った左手ヘアピンの内側に石柱群があります。元々この場所にあったのか、林道工事や植林のため付近から集められたものか不明です。
右) この前後から明らかな石組みが見られます。植林前は人家や山畑が散らばってたのかもしれません。白く見えるのは石灰岩とかではなく乾いた苔の色です。
 
左) 地図上最上部にある左ヘアピン地点。林道歩きが苦でなければここを登山口としてもいいでしょう。
右) この付近より再三出てくる注意標識です。植林下にはガス管が埋まってるようですね。
 
左) 辿り着いたスーパー林道妙義山方面
右) 同 和美峠方面
スーパー林道までは基本的に旧峠道、先のガス管や送電線巡視路を辿れば問題ないでしょう。もちろん荒れた場所もありますが、不安を感じたらスーパー林道上空を横断する送電線下へ安全を確かめつつ目指せば大丈夫です。
 
和美峠側へちょっとで郡界尾根道へ
 
古い二等三角点のある小広い千駄木山山頂。ここでの展望は良くありませんが、それは南稜岩峰までおあずけってことで。
 
左) 和美峠側下降点。上部南稜から一旦スーパー林道に下りますが、切り通しのため直接は下りられず左右どちらかに迂回します。
右) 下降点前から見た切り通し方面。
 
左) スーパー林道から南稜のシンボルP5が登高欲を刺激します。
右) 切り通し地点
 
左) 藪ピークを一つ超えると大迫力でP5が迫ってきます。
右) 取り付き点
 
P5山頂からは360度の大展望。標高が低いので西上州山域中心ですが、妙義富士や筆頭岩のような岩塊上ゆえ開放感溢れる反面、行動は慎重に。
左上) 山頂岩塊と高岩
右上) 千駄木山(二つ上の写真でスーパー林道からこちらを眺めた所のガードレールが見えています)
左下) 妙義山方面
右下) 中央やや右に松の木のP4、P3。その後ろに霞む荒船山と左後方は尾根続きの940m峰。
 
左上) P4(左後ろにP3)
右上) P3
左下) P2
右下) P1
各山頂の様子です。次写真のように西面は常に絶壁。
反面、東面はエスケープ可能個所もありますが、その先源流の様子は不明です。
 
P3の絶壁。所によって100mはありそうな大絶壁です。
 
P1南側880m鞍部から東面に下降。
 
左) 3段70mはありそうな大滝の2段目上から3段目を見上げる。
右) この手の山では獣道も積極的に利用。何せ奴らは山に限れば人より遙かに賢い。命掛かってますから。
林道終端部を目指して安全そうなルートを選択しつつ斜面をトラバース。途中上写真のような大滝もありますが、状況を良く々観察しルート判断することで通過は可能です。
 
左) やがて金属枠に石を詰め込んだ(ふとんかご)砂防ダムに出合います。コンクリート持ち込むよりこれで十分強度があるなら、水は通しても土砂流出は防ぐという意味で効果的ですよね。
右) 林道終端部。周囲と地図を良く観察し林道終端部を見つければ、後は駐車地まで林道歩き1.5km程度。上記砂防ダムの上流となるこの沢には、急傾斜の流れを緩めるためか同様の対策として階段状の金属枠が設置されていました。
 
 
 
 
踏破軌跡(縮尺は任意)
GPSのものではありません。地図を元に筆者登山後の覚えですので、細部で異なる場合があります。
 
 
最終更新  2024年 7月13日
新規追加  2024年 2月10日
 
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