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山急山
上信越道と山急山
その名が示すように周りをグルッと岩壁に囲まれた独立峰的山である。
私はガイドの存在を知らないが、地元ではそれなりに登られているらしい。
とは言え岩場もあり、ルートもやや複雑。短時間登山だがそれなりの経験はほしい。
グレード : 2 判断基準
ルート : 林道終点(送電線鉄塔下)→五輪岩最下部→五輪岩稜線→捨て縄のルンゼ→頂稜→山頂(往復)
総歩行時間(休憩・林道含まず) : 2時間〜2時間半程度
登山適期 : 4月〜5月中旬 及び 10月中旬〜11月
地形図 : 軽井沢&南軽井沢
駐車場所 : 林道終点に数台
林道はR18碓氷バイパスに架かる上信越道の大橋下(小柏)から北に入る舗装道。
ガ イ ド (98年4月11日現在)
1.林道は全面舗装だが左右から灌木の枝が伸び、多少の擦り傷覚悟の場合あり。尚、歩いても1.5〜2q程度と短い。
2.鉄塔背後の杉林と雑木林の境を登る。この尾根の道は終始火山性のジャリ混じりで滑りやすい。
3.748m峰、鞍部を過ぎるとやがて尾根上の岩を右に巻き、五輪岩最下部に着く。ここから岩壁下を左に支稜を越え枯れ沢をわたる。見上げると五輪岩が圧倒的スケールで迫っている。
4.右手前方の岩壁下には3〜4人は雨宿り可能な岩屋がある。もう一度支稜を越えた先の沢が登路となるが、水はあまり期待できないので下から用意したい。
5.右岸を登り突き当たった岩壁下を右に回って沢上部に出る。濡れてなければ直接沢をつめてもいい。いずれも急傾斜で浮き石が多く、落石には注意のこと。
6.稜線直下の緩い岩場に捨て縄があるが、濡れている場合は左を巻いた方が安全である。登りつめた稜線が五輪岩稜線である。右が五輪岩、左が山頂方面となる。
7.山頂方面への稜線上の道はすぐ左に岩を巻くようになり、3度目の支稜越えとなる。覆いかぶさってくるような岩壁基部を巻いていくと、15m程の捨て縄のあるルンゼが現れる。
8.下部がチムニー状のルンゼを登れば頂稜の一角である。岩峰を左から巻き、草付きを捨て縄や灌木につかまって登ると肩の見晴らしに出る。山頂(三角点)は左にわずかだ。
9.展望は肩の見晴らしからがよい。山頂方向の一角を除くすべてが一望の下である。
尚、山頂からは南面の展望がよい。
10.頂稜は左右の灌木のため高度感こそ少ないが、山頂を含む全体は狭い弓なりのリッジ上であることに注意。
11.下山時には五輪岩にも是非寄ってみよう。足下を睥睨するような展望が味わえる。まさに鷲・鷹になった気分である。
左)この沢をつめて五輪岩の稜線へ 中)捨て縄のルンゼ 右)狭い山頂
左)頂稜西端からの浅間山 中)見晴らしから高岩(左端)と上信越道 右)五輪岩から頂稜